【学生研究紹介】廃棄牛乳から作られたプラスチックの強度とは?

イマダでは、社会貢献活動の一環として、小中高校生の皆さんの研究のサポートに測定機器を貸出ししています。今回は、倉吉東高校の生徒Kさんから、イマダ製品を使用した研究の論文が完成したとの連絡をいただいたので紹介します。

研究内容は「牛乳から抽出したカゼインとタンニン酸による新素材の強度評価」すなわち、「牛乳から作られるプラスチック素材の強度が、配合によりいかに変わるか」の研究です。イマダ製品は研究のなかでも、3点曲げ試験による強度評価に活用いただきました。

廃棄牛乳の問題に着目

Kさんが今回の研究をはじめたのは、給食で残っている牛乳を見たことが切っ掛けだったそうです。「廃棄されるものに新たな価値を与えたい」という思いからKさんは研究をはじめ、地元の農業協同組合にも協力を仰ぎながら研究を進められました。研究の過程において、目を付けたのがカゼインプラスチック。カゼインプラスチックとは、牛乳から抽出したタンパク質に酸を加えて乾燥させることで作られるプラスチックで、環境への負荷が少ない素材として期待されている素材です。イマダへは、「何種類かの配合で作ったサンプルの強度比較をしたい」と考えられているなかでご相談をいただきました。

測定方法の検討

測定方法については、過去の研究事例も踏まえて3点曲げ試験で検討を進めることにしました。しかし、ご相談をいただいた当初は、厚みや形状などがサンプルごとにバラバラ。厚みや形状が均一でないと、正確に強度を比較することができません。「サンプルの厚み、幅は一定。できれば形状は長方形で。」というこちらの無茶振りにも見事応えていただき、測定方法の決定へと至りました。

驚きの測定結果

Kさんは当初、事前の研究結果から、配合するタンニン酸溶液の濃度が高いほど完成するプラスチックの強度は高いのではないかと仮説を立てていました。タンニン酸にはカゼインを凝固させる性質があるため、タンニン酸溶液の濃度が高いほど結合が進むのではないか?と考えたからです。はたして実際に測定をしてみた結果が以下のとおり…

(Kさんの論文より引用)

なんと、タンニン酸溶液が最も低い40mmol/Lで作ったサンプルの強度が最も高いという結果になりました。Kさんは、この結果について、「タンニン酸の過剰な添加は結合部位飽和やタンニン酸同士の凝集を引き起こす可能性が考えられる」として、今後、より低濃度のタンニン酸による強度の変化についても検証していきたいとのことです。

ワークショップの開催、研究コンテストへの応募

Kさんは、今回の研究の後、研究で製作したカゼインプラスチックを使用して、児童福祉施設でワークショップを開催されたそうです。また、研究コンテストにも応募。なんと8000件を超える応募のなかから、見事金賞を受賞されました!おめでとうございます!


以上が倉吉東高校の生徒さんから共有いただいた研究内容です。研究だけで終わらせずに、社会貢献や研究コンテストへ応募するなど、イマダも見習うべきところがたくさんあるなと感じさせていただきました。Kさん、研究結果のご共有ありがとうございました。

ご自身の研究に荷重測定器を使ってみたい!という学生さんは、ぜひこちらよりお問い合わせください。イマダは、皆さんの「なぜ?」を科学的に解決するお手伝いをいたします☺

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