スパウトパウチの品質管理試験(開栓トルク試験、耐圧縮試験、シール強度試験、耐突刺試験) [測定事例紹介]

測定相談Q: 新製品の包装容器にスパウトパウチを使用することになりました。スパウトパウチを採用するのは初めてなのですが、品質管理はどのような試験を行うべきでしょうか?

A: 荷重測定が関連する試験に限れば、開栓トルク試験や耐圧縮試験、ヒートシール強度試験、耐突刺試験などが一般的な品質管理試験として行われています。その他にも、落下試験や残留溶剤試験などがスパウトパウチの品質管理試験として挙げられます。本記事では、荷重測定を利用する「開栓トルク試験」「耐圧縮試験」「ヒートシール強度試験」「突き刺し試験」について紹介します。

開栓トルク試験耐圧縮試験シール強度試験耐突刺試験
目次

開栓トルク試験

開栓トルク試験とは、スクリューキャップを開けるために必要なトルク(回転させる力)を測定する試験です。輸送保管時などに意図せずキャップが外れないことはもちろん、開けやすさという観点からも開栓トルクは重要視されています。

測定はトルクゲージを使用して行われますが、スパウトパウチの開栓トルク測定の難しさは袋部が軟らかく変形しやすい点にあります。そのため測定を行うには、袋部を避けてスパウト部を固定できるような治具が求められます。

スクリューキャップの開栓トルク測定では、下記のグラフのようなトルク推移となるケースが一般的です。そのため、ピーク値だけを管理しているというケースも少なくありません。上下限の基準値を決めて、ピーク値が基準値内であるかの確認が行われています。

なお、手動で試験を行っているケースも多くありますが、より正確に再現性高く測定を行いたいのであれば、一定の速度で回転をさせることができる計測スタンドの導入をおすすめします。

>>スパウトパウチのスクリューキャップ開栓トルク測定の事例動画はこちら

耐圧縮試験、シール強度試験

耐圧縮試験とシール強度は、荷重に対するシール部の強度評価を目的とした試験です。包装容器の基本的な役割である内容物の保護という点において、強度を正しく管理することは非常に重要です。どちらの試験も荷重測定器(フォースゲージ)などの、測定機器を使用して行われます。

耐圧縮試験

耐圧縮試験では、スパウトパウチ全体を所定の荷重で一定時間押し潰し、「内容物の漏れ」や「容器の破損」がないかを確認します。試験条件はJIS Z 0238: 1998(ヒートシール軟包装袋と半剛性容器の試験方法)などの規格に従って行われているケースも多く、たとえばJIS Z 0238: 1998では、内容量によって負荷する荷重値が規定されています。

シール強度試験

シール強度試験では、スパウトパウチからシール部分を一定幅で切り出し、その引張強度を測定します。いわゆるT型剥離試験と呼ばれる試験であり、ヒートシール加工が行われる包装袋では一般的な試験方法です。規格に準拠した試験を行いたい場合には、JIS Z 0238: 1998などが試験方法を規定しています。たとえばJIS Z 0238では、試験サンプル幅が15mmと定められているほか、包装用袋の使用目的に応じたヒートシール強さの目安も紹介されています。

耐圧縮試験(左)とシール強度試験(右)

>>パウチ包装の耐圧縮試験の事例動画はこちら
>>包装用フィルムのシール強度試験の事例動画はこちら

耐突刺試験

耐突刺試験は、スパウトパウチに使用されているフィルムの強度を評価するための試験です。耐突刺試験では、細いピンを使用してファイルを押し込み、貫通したときの荷重を測定します。耐突刺性が低いと、消費者の鞄の中などでのパウチの破損を引き起こしかねません。

試験条件を規定している規格としては、JIS Z 1707: 2019 (食品包装用プラスチックフィルム通則)が挙げられます。規格では、試験に使用するピン形状や試験速度などが規定されています。

>>包装用フィルムの耐突刺試験の事例動画はこちら

まとめ

今回はスパウトパウチの品質管理で行われている試験を紹介しました。冒頭でも述べたとおり、スパウトパウチの品質管理試験では荷重測定以外の試験も行われています。今回紹介した試験も含め、どの試験を行うかは、業界基準や自社基準などを考慮に入れながらご検討いただければと思います。「荷重測定を使用して、こんな試験もしています!」という試験があれば、ぜひForce Channelまで情報をお寄せください。

なお、イマダではお客様のニーズに合わせた荷重測定選定も行っています。相談をご希望の場合にはこちらからお問い合わせください。

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