ロードセルの寿命を延ばすためのポイント

ロードセルは、材料試験や衝撃試験に活用され、また製造ラインに組み込まれるなど世の品質管理・研究開発を支えています。ロードセルは、衝撃試験では瞬間的に大きな荷重を受けたり、材料試験や製造ラインでは何回も繰り返し測定をするなど酷使されることも多く、ロードセルの耐用回数や寿命が気になる方も多いと思います。

各ロードセルの仕様や使用頻度、使用環境によってロードセルの耐用回数や寿命は大きく異なります。しかし、どのようなロードセルであっても共通して寿命を延ばす対策を取ることはできます。
ここでは、寿命を延ばすためのポイント5つを紹介します。

  1. 実際の測定値とロードセルの許容荷重値の間に十分な余裕があるようにする
  2. 偏荷重をかけない
  3. 測定中以外は負荷をかけずに休ませる
  4. ロードセルを慎重に取り扱う
  5. 校正を実施し、設置方法の適切さを確認する
目次

実際の測定値とロードセルの許容荷重値の間に十分な余裕があるようにする

まずは「許容最大荷重値」とは何かということからおさらいしましょう。どんなロードセルでもメーカー関係なく、それぞれ許容最大荷重値というものがあります。要は、「この荷重値までなら測定可能ですよ(それを超えるとロードセルは故障しますよ)」という仕様の事です。限界のラインを示しているという事ですね。荷重値はN(ニュートン)という単位で表されますので、「このロードセルの許容最大荷重値は50Nです」というように言われます。

ロードセルというのは、実際の測定値がロードセルの許容最大荷重値に近いほどロードセルの消耗は激しくなり、寿命が短くなる傾向にあります。逆に、測定値が許容荷重値から下回るほど、寿命は延びる傾向にあります。人間と同じで、自分の限界値に近い負荷をかけられている方が疲れやすいという事ですね。

例えば、実際の測定値が25N程だとしましょう。その場合、許容荷重値が測定値に近い30Nのロードセルよりも、許容荷重値が測定値に対して2倍程の余裕がある50Nのロードセルを使用したほうがより長く耐用するという事です。つまり、実際の測定値とロードセルの許容荷重値との間に余白がある方が良いという事ですね。
しかし、ロードセルというのは一般的に許容最大荷重値が上がると、相対的に実質の精度が下がるので、実際には許容最大荷重値と精度のバランスを見極める必要があります。

偏荷重をかけない

ロードセルは計測軸に対してまっすぐ力をかけて測定する必要があります。角度がついた状態で荷重をかける(偏荷重をかける)と寿命を削ることになるという事です。計測軸に対してまっすぐ荷重をかけましょう。

測定中以外は負荷をかけずに休ませる

ロードセルに取り付ける治具の重さもロードセルにとっては負荷となっている事にご留意ください。治具を常に取り付けた状態であれば、負荷を与え続けているという事になります。特に重い治具を取り付けている場合は、劣化が早くなるので要注意です。治具の重さがロードセルの最大許容荷重値の10%以下におさまるものを使用するのが理想です。また、使用していないときは治具を外し、ロードセルへの負荷を0にして休ませることが大事です。

重い治具を取り着ける必要がある場合や治具を取り外せない場合は、予め許容荷重値が大きいロードセルを選んで使用するのが良いでしょう。

ロードセルを慎重に取り扱う

測定以外の場面でも注意が必要です。たとえ装置の電源を切っている状態でも計測軸に触れるとロードセルに負荷がかかっています。 むやみに計測軸に触れるのはやめましょう。落とすなどして大きな衝撃を与えると、それだけでオーバーロードといってロードセルが故障する場合もあるので、衝撃を与えないように慎重に取り扱ってください。

校正を実施し、設置方法の適切さを確認する

もし設置方法や使いかたが適していなければ、短期間であっても精度が外れたりオーバーロードの予兆(オフセットずれ)が起きます。ロードセルは測定器ですので、定期体な校正は必須となりますが、ロードセルの耐用性が特に気になる場合は、通常の定期的な校正よりも早い段階で一度校正をし、早めに設置や使用の適切性を確認するのも一つの手です。

最後に

ロードセルの寿命は仕様や使用頻度、使用環境によって様々ですが、共通して上記のように寿命を縮めない対応を取ることはできます。お手持ちのロードセルが少しでも長く耐用することをお祈りしております。

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