イマダの校正サービス 信頼ある測定器メーカーを目指して

イマダでは、長く安心して使用できるフォースゲージの供給を目指して様々な取り組みをしております。具体的な内容では、壊れにくい製品の研究や耐久試験、修理・校正・メンテナンスのサービスや保守部品の長期保存などがあり、なかでも校正においては測定器の取り扱いにおいて重要なサービスと位置づけ、体制及び技術の向上に努めております。ここでは、校正の目的とともにイマダの校正作業への取り組みを紹介させていただきます。

目次

校正の目的

一般的な測定器は、使用上の消耗や損傷、たとえ未使用であっても経年劣化などで測定能力が変化していきます。そこで、測定能力を定期的に確認する校正作業が必要となります。品質や設備などの状況確認に使用する測定器だからこそ、異常が発生した場合は早期対処することで損失の最小化や顧客の信頼を保つことにつながります。
 国際標準化機構が発行する品質マネジメントシステムISO9001においても、品質を維持するために必要な測定を明確にすること、またその測定機器の校正を含め適切に管理していくことが要求事項にあります。このように測定器は定期的な校正を行うことおよび管理体制を構築することが品質を守ることにつながるとされており、イマダでは高い品質の測定器の供給とともに校正を重要なサービスであると位置付けております。

校正はどのように行う?

そもそも校正とは、JIS(日本産業規格)の計測用語(JIS Z 8103:2019)では「指定の条件下において、第一段階で、測定標準によって提供される不確かさを伴う量の値とそれに対応する指示値との不確かさを伴う関係を確立し、第二段階で、この情報を用いて指示値から測定結果を得るための関係を確立する操作」とあります。つまり校正は、測定器の示す値と標準が示す値との差を確認する作業になります。
 フォースゲージにおいての校正は、実用標準となる分銅やロードセルを用いてチカラを負荷し、表示されている値と実用標準の差を確認していきます。ここで使用される実用標準は、より精度の高い二次標準によって校正され、最終的には国家計量標準にまで切れ目のない比較の連鎖によって管理されたものを使用していきます。このように国家計量標準まで関連付けされたトレーサブルな標準を用いることで、信頼できるフォースゲージの校正結果をおとどけしています。

より良い校正サービスを目指して

イマダは、お客様が安心して校正サービスをご利用いただけるよう技術・サービスの維持・向上に取り組んでおります。校正の結果に影響を与える主な要素は校正環境・人・計測器・設備・手順等となります。環境面では、温度・湿度を一定の幅に保ち、振動など外的な要因が発生しにくい設備を整えるとともに日常的な監視によって影響を最小化しています。人員においては、訓練を受け認定試験に合格した認定者のみが校正作業を許可され、また定期的な作業比較によって力量の変化を監視しています。標準となる分銅やロードセルなどは定期的に校正をするだけにとどまらず、細かなスパンで多角的に点検・比較することで異状の早期発見が可能な体制を構築しています。さらには、定期的な改善活動により設備や手順を見直しております。
 サービスの向上においては、短納期対応が可能な業務プロセスを構築しています。お客様の稼働停止時間を最小化するため、メーカー校正は一週間以内で作業完了可能な業務手順と体制を整えており、迅速なサービスの提供に努めております。

ISO/IEC17025:2017校正機関としての取り組み

 「ISO/IEC 17025:2017」とは、試験所および校正機関が、国際的な信頼に値するデータを提出できるマネジメントシステムと技術的能力(設備・職員の技能等)を有すると認定される基準を定めた国際規格です。イマダの認定機関であるPJLAは、APAC(アジア太平洋認定協力機構)や、ILAC(国際試験所認定協力機構)の間で相互承認(MRA)を締結しており、NACLA(米国試験所認定協力機構)の会員でもあります。つまり、PJLAの認定を受けた試験所・校正機関による試験成績・校正証明は、調印国において有効となります。
 ISO/IEC 17025校正の場合、通常のメーカー校正と比べ、校正手順はより厳密に規定されております。また、アウトプットとして、PJLAシンボルマーク及びILAC MRAシンボルマークが付いた校正証明書が発行されます。これらのシンボルマークは、高い技術的能力を兼ね備えた校正機関で校正されたものであることを証明し、国際的にも技術的能力が認められた証明となります。
 イマダは、ISO/IEC 17025:2017の校正機関として認定され、一部のフォースゲージの校正事業を行っております。ISO/IEC 17025:2017に基づいた組織的なマネジメントシステムにより、校正業務の不確かさを低減し、安定性・信頼性の高いサービスを提供いたします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次